建国記念の日

 さて、今日は「建国記念の日(旧・紀元節)」です。
 「日本紀」に「辛酉年春正月庚辰朔、天皇即帝位於橿原宮、是歳為天皇元年」とあることから、紀元前660年1月1日をグレゴリオ暦換算して2月11日に定められました。
 これ自体がまずデタラメ。紀元前660年当時の暦法は不明、というか、たぶん暦法が伝わっておらず、日本紀では編纂当時の儀鳳暦を無理矢理適用させて書かれています。まぁ、そこは(良くはないケド)スルーしましょう。
 そもそも何で換算するのでしょうか。元日即位。即位した日がたまたま元日だったワケではなく、元日に合わせて即位したものでしょう。800年クリスマスのカール戴冠もそうです。特定の日付を狙ってイベントを起こす。そのイベント日に意味があるものを、現行暦に換算して祝うという倒錯はどうにも理解に苦しみます。
 つまり、本邦の「建国記念の日(旧・紀元節)」というのは、元日即位を適当な平日に換算して祝っている、言い換えれば800年12月25日の「クリスマス戴冠」をグレゴリオ暦に換算して、12月29日を皇帝祝祭日みたいに祝うような奇怪なシロモノなのです。
 なんともビミョウな休日であることよ。うむ。